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2022.11.23
  • デイホーム照和ブログ
利用者の心と向き合います!

活動テーマ

認知症予防の関わり認知症の人が困らない生活」を応援します。

 

こんにちは。今回は、介護職に就いて1年が経過した鳥海が、「介護の仕事のココが面白い!」と感じた出来事をご紹介します。

 

皆さんは、こちらの湯呑を見て何を思いますか?

可愛らしい花柄で気持ちが明るくなる様な綺麗な色の素敵な湯呑ですよね?私にはそう見えています。

 

ご利用時、お茶をお出ししても手を付けず、水分補給が十分に出来ていなかったアルツハイマー型認知症のA様。

時折、湯呑を傾けてお茶をこぼされる事もありました。

 

なぜお飲みにならないのだろう?

お茶が嫌いなのかな?それとも冷たい物が飲みたいのだろうか?

 

一部介助を行い、水分補給を促してみたり、持ちやすい大きさのコップに変えてみたりと、試行錯誤を繰り返していました。

ある日、A様のある行動に気づきました。湯呑を見ながら首をかしげ、湯呑の中に指を入れて擦っていたのです。

 

もしかして!!!?

 

A様は、この素敵な湯呑の内側に描かれているお花を「柄」ではなく「汚れ」だと認識されているのかもしれないと仮説を立てました。

そこで、内側に柄がなく無地のもので、取っ手付きの持ちやすい大きさのマグカップに変えてお茶をお出ししてみました。

すると、A様はすんなりマグカップを手に取り、お茶をお飲みになったのです!嬉しい瞬間でした!!

その後も、A様の飲みたいタイミングで手に取り、しっかり水分補給が出来ている事が確認できています。

 

職員間で、この「気づき」を共有したところ「確かに、汚れが付いていると思ったら、誰だって飲む気になれないよね。」と、改めて利用者の気持ちになって考える良い機会になりました。

 

認知症介護を実践する上で、こういった「気づき」の積み重ねが生活改善の手助けになると実感し、介護の仕事の面白さを感じました。

これからも、利用者の心と向き合い、認知症の人が困らない生活を支援させていただきます。

投稿者:介護職員 鳥海裕子